ずっと前に旅行で地方ニ行った時、靴擦れで歩けなくなってしまいました。
その時、もうへとへとだったので、靴屋に飛び込み
「旅行中なんですが、靴擦れしちゃったので新しい靴が欲しいんです」
とお願いしました。
実は火崎の足はちょっと特殊で、大きい上に横幅もあり、親指が巻き爪で膨らんでるで、履ける靴が少ないんです。
飛び込んだ店の若いお嬢さんは、そんな火崎の足に合うのを色々探してくださり、
「これはどうでしょう?」
という一足を見つけてくださいました。
その靴が、本当に履き心地がよくて、以来何年も履いてました。
でもさすがに先日ダメになってしまったので、同じ物をネットで探して買いました。
遠い土地で、今は女の子の顔も忘れてしまったけれど、靴を履く度に
「あのお嬢さんが優しくて嬉しかった」
と思い出します。
ご本人にとってはただのお客の一人で、もう忘れているかも知れないけれど、きっと一生覚えてるんじゃないかなぁ。
いや、それくらい火崎は靴探しに苦労してるんです。
仕事をする、ということは顔も名前も忘れられても、してあげたことを覚えてもらえることなのではないだろうか?
…なーんて思ったりして。
さしずめ自分だったら、何年も経って作者名もタイト目も忘れても「こんな面白い本読んだなぁ」って思ってもらえることかな?
頑張ります。
届いた新しい靴を今日駅前まで履いて慣らそうかと思ったので、思い出してみました。
ライターはタバコ。
シンプルですね。